委任と代理という言葉は、さまざまな場面で使用されます。
似た意味として使用されている場合もありますが、実際には別の意味を指しているのです。
今回は、委任と代理の違いについてご紹介します。
▼委任と代理それぞれの意味
■委任の意味
委任とは、当事者(委任者)が選定した相手(受任者)に実行を
依頼し、受任者がそれを承諾することで成立する契約を指します。
裁判や不動産登記など、専門的な知識が必要で委任者が行うことが難しい場合に「委任契約」を結ぶことで、受任者が代わりに行うことができるのです。
■代理の意味
代理とは、本人に対する事柄について第三者が意思表示を行うことで、本人が意思表示を行ったと同等の効果を持つことを指します。
また代理人とは、本人が意思表示できない場合に、本人に代わって意思表示(商品の購入や契約の手続きなど)を行う人物のことです。
▼委任と代理の違い
委任は委任者が選定した相手が
依頼によって事柄を実行することで、代理はこの
依頼を経ず第三者が当事者に関する意思決定を行います。
そのため、委任は委任者と受任者の2者間で行われ、代理は本人と代理人・相手の3者間で行われます。
委任では当事者自身が委任する相手を選びますが、代理では当事者自身は意思決定に関与しないことが大きな違いです。
▼委任・代理が起きるシーン
■官公庁の申請
官公庁へ申請を行う場合は、委任状による代理申請が可能です。
ただし、提出する書類には代理人が記入ができない部分もあるため、事前に確認しておく必要があります。
■卒業証明・成績証明の交付
進学や就職の際に必要な卒業証明や成績証明ですが、すでに進路先へ転居してしまい本人が交付場所に行けないこともあります。
そのような場合にも、委任することでスムーズに受け取ることができるでしょう。
▼まとめ
委任と代理には、それぞれ別の意味があります。
委任は委任者が選定した相手が事柄を行うのに対し、代理では本人以外の第三者が意思決定することで本人が意思決定したと同様の効果を持ちます。
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